むたろぐ

こころ荒れ狂った休職中20代OLのはなし*表示崩れはいつかなおす。きっと。

スウェーデン留学が暇すぎて色々な経験が出来た話。

Uppsaka University ウプサラ 留学


さて、ここ最近はスウェーデン留学についてだらだらと語ってきましたが、今回もその続きです。前回スウェーデン留学をディスりすぎて、スウェーデンに申し訳なくなったので、今回は留学して良かったこともお伝えしておきたいと思います。

 

[:contents]

 

 

前回までの記事はこちら↓

lazyladytraveler.hatenablog.com

 

lazyladytraveler.hatenablog.com

 

 とにかく、スウェーデンでは期待していた以上に色々な方と会い、色々な経験をすることができました。

 

なんせだったのでね。

 

ということで、少しだけ振り返ってみます。

・学生運営のカフェでのアルバイト(タダ働き)

 留学先のウプサラ大学には、学生が運営しているNationという学生組織のようなものがいくつかあり、それぞれがカフェやバーなどを運営しています。

 

 私もそのうちの一つのバーで、キッチンメイン、たまに受付や食事を運ぶ係としてタダ労働を捧げていました。

 

 ハンバーガーとフライドポテトを大量生産するマシーンと化していたわけですが、本日は、塩スプーンすりきり一杯だったところ、山盛り一杯入れて、大変辛じょっぱいハンバーガーを提供してしまったことを反省しに参りました。

 

 レシピはスウェーデン語だし、普段そんな凝った料理しないのでね。しょうがないですよね。うん。

 

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正しい「スプーン一杯」

 

 こりゃ血圧上がりすぎて食べれませんわ~と思いましたが、お客様は誰も味つけに違和感を感じていない様子だったので、ヨーロッパ人の舌の感覚はそれ以降信じていません。

 

 ちなみに料理をテーブルに届けるときは、番号を叫びながら、該当番号の人を探し回る制度。日本だったらもっとシステマティックかつ、お上品に商品を提供すると思いますが、所詮学生相手の商売ということもあってか、適当なサービス提供です。

 

 提供時間が遅くても誰もイラついていなさそうだし、間違ったものを作ってしまっても誰も文句を言わないし、その点はとてもありがたかったというか面白いなぁと思いましたね。

 

 精神的余裕がある国なのだろうなということは、よく感じていました。

 

 留学を経て比較的日本信者になったわけですが、日本の過剰に丁寧な接客無理矢理作った店員さんの笑顔には、いまだに違和感を感じます。

 ヨーロッパでは、スタッフは店頭でご飯を食べてますし、座って接客なんて当たり前、大した挨拶もなく値段だけ告げられることもあれば、レジを通した商品は勢いよくコンベアを流されることもあります(笑)

 こちらとしては、ぼったくられずにサービスが受けられればそれで良いわけなので、日本の接客業もこれぐらいで十分なのになーと良く思います。

 

ちなみに、スウェーデンは店員さんが感じの良い人が多いと思います。ヨーロッパを南下するほど不愛想になっていくような・・・

 

ストックホルム日本人補習学校でのボランティア

 ストックホルムにある、土曜日だけ開講する日本人補習校(×日本人学校)で、ボランティア(っぽいこと)もしていました。スウェーデン国内に一つしかない日本人向けの学校ということで、ストックホルムだけでなくスウェーデン国内の北や南から通っている生徒さんもいたようです。

 

 やっていたことは、授業に追いついていない生徒さんのサポートをしたり、輪の中に入れない子に話かけてみたり、席に座っていられないキッズたちを追いかけまわしたり・・・

 

 日本では塾の講師なんかもしていましたが、ここでは「勉強を教える」だけではない、リアルの学校だから出来る経験をさせていただくことが出来ました。少しだけ、学校の教員の視点というものを体感出来たような気もがします。

 

 教員免許のない方も雇わないと人手不足な現状とか、「日本人学校」ではなく日本人補習校であるという立て付けとか、スウェーデン語禁止の校内ルールなどなど、特殊な学校の実情を垣間見ることも出来、興味深かったです。

 

 ちなみにそこで働いているのは、スウェーデン在住の日本人の方々。そこで色々な背景を持つ先生方とお話することが出来て、とてもよかったなあと思います。

 

 じいちゃんばあちゃんと話す以外、日本語が必要ない子供にとっては、土曜日に一日学校に行くモチベーションなんて無いですし、日本語のレベルも本当にバラバラという難しい状況のなか、みなさん授業をなんとか成立させていてすごいなぁと思いました。

 

 やっぱり、先生ってすごい。

 

 自分自身は学校の教壇に立つ選択肢を早々に捨てていたので、この先の人生ですることのない体験が出来て良かったです。この機会を与えていただいた日本人補習校の方には、本当に感謝です。

 

・現地の特別支援学校・高校見学

 スウェーデン特別支援学校で働いていらっしゃる日本人の方にコンタクトをとり、学校見学もさせていただきました。

 

 案内されて着いたのは、人里離れた場所。隠れたところにあるのは、日本の障碍者施設なんかと同じなのだなぁと思いました。ところが、後で分かったのですが、その特別支援学校は普通の学校と同じ空間に存在していたのです。特支と通常学級を同じ空間に置くことで、授業や休み時間での生徒同士の交流が生まれ、障害を持つ人との隔たりを少なくするという考え方のようです。これはさすがスウェーデンと思いましたね。

 

 さらに中に入ると、設備の充実度に驚かされました。例えば、私が訪問させていただいた学校にあったのは「スヌーズレン」という空間。論文で見たことがあるぐらいだったので、学校に実際に取り入れられているのを見て感動してしまいました。

 

 元々は重度障害を持つ方が、視覚や触覚の刺激を感じながら、その感覚を他者とも共有するようなリラクゼーション・コミュニケーションのための空間のようです。なかなか見る機会はありませんが、ほぼチームラボみたいなものですね。

matome.naver.jp

 

 もちろん完全ではないとはいえ、障害を持つ子供たちにも、最大限の学びと成長の機会を与えようという国の姿勢を感じることが出来ました。日本の特支と比べればかなり恵まれた環境なのではないかと思います。まあ日本の特支は行ったことがないのですが(笑)

 

 そして教育についての関心を熱く語りすぎたのか・・・特支の先生が、ストックホルムの現地校で勤務されている方を紹介してくださり、日本語クラスの授業を見せていただくことも出来ました。

 

 スウェーデンの高校は、大学の様に自分で時間割を組む制度とのことで、日本語クラスには2(3?)学年で20人程度いました。私たちが高校でスウェーデン語を学ぼうだなんて思わないわけですが、スウェーデンには極東の日本に関心を持っている青年たちがいるもんなんだなぁとということを知ることが出来ました。アニメ効果でしょうか。

 

 ちなみに、結婚を機にスウェーデンに移住された日本人の方が先生だったのですが、スウェーデン語で授業をされていて、すごいなぁと思いました。(ひたすら小学生並の感想)

 

 聞くところによると、スウェーデン語は英語とかなり似ているので、ある程度勉強すれば話せるようになるとのこと。私も半年間スウェーデン語の授業は取りましたが、一切喋れるようになりませんでした・・・あれ。辛い。

 

 ということで、ご縁に恵まれスウェーデンの公教育の現場を少しだけ覗くことが出来たのでした。本当にありがとうございます。

 

・市民オーケストラへの参加

 本当は、学生主体の小さなオケに入ろうと見学に行ったのですが、そこの指揮者をしている方が、期間限定の市民オケ要員を募集しているということで、お声がけいただきました。

 

 本番も2回ほど経験しましたが、「福島の原発は世界に放射能まき散らしているやんけ!日本政府はどう思ってるん???」みたいなことを言われたこと(何と回答したかは全く記憶にない)ぐらいしか思い出がありません。

 

 普段は日本人に偏見のない、むしろ良い印象を持ってくれている人とばかり絡みがちだったのですが、世界にはこういう人もいるよねということを実感出来て良かった気がします。それから、完全なローカルコミュニティになじむのは、私のコミュニケーション能力ではかなり難しかったですね。(大半の人には良くしてもらいましたし、人並みに会話はしていましたが・・・私の方が心を開けなかった・・・)

 

 オケにいたクズ系韓国人(よく練習に遅刻してくる。ちょっとタイプ。)と話すことだけをモチベーションに練習に行っていました。

 

 なお練習は全部スウェーデンでしたが、同じパートの方がたまに英語に訳してくれたりしましたし、案外指揮者の動作や話し方で何を指摘しているかは大体わかりました。

 

 音楽は世界共通ですね。(小並感)

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教会での本番前

 

・ヨーロッパ周遊

 留学期間中に回った訪れた国は、スウェーデン含め10か国。

 

 ヨーロッパはLCCがかなり普及していますし、シェンゲン協定内の国はパスポートなしで行き来できるということもあって、かなり旅行がしやすいです。ちなみにスウェーデンには、ストックホルムだけでも4つ空港がありLCCがたくさん運航しています。住んでいたウプサラから、スウェーデン内最大の空港「アーランダ空港」も近かったため、その点はかなり恵まれていましたね。

 

 ちなみにコペンハーゲンストックホルム間(飛行時間1時間ほど)は、私的欧州LCCの代名詞「ライアンエアー」が片道600円ぐらいという破格で格安チケットを売っていました。(絶対いつか墜落するやんけ・・・)

 

ただ、遠く地の果てにある空港とウプサラを往復するのに6000円ぐらいかかります(笑)

 

 基本的には、スウェーデン発で欧州内への航空券なら、5000円行くと高いなーという感覚でした。3時間ほどかかる距離(スペイン、クロアチアなど)でせいぜい5-6000円代といったところでしょうか。

 

 その感覚から行くと、日本ー韓国間も片道3000円ぐらいにしてくれーという気持ちです。

  

 なお留学前はウィーンとアウシュビッツとパリのディズニーあたりに行ければ良いかなーと思っていましたが、その3か所には一切行かずに終了しました(笑)

 

 私はスウェーデン留学前、研修でしか海外旅行に行ったことがなかったので、やることも明確な目的もない「海外旅行」って面白いのだろうか・・・と完全に斜に構えていたのですが・・・

 

 ところがどっこい。

 

  今では、海外旅好きを公言し、その良さを熱く語る人になってしまいました。

 

 むしろ、何の目的もない状態でしか行きたくない(笑)

 

 ヨーロッパ放浪については、iphoneの奥底で表舞台に立つ日を待っている写真達がたくさんいらっしゃるので、また別の機会に書きたいと思います。

 

 とりあえず、特に趣味のなかった私が、海外旅行というとても刺激的な楽しみに出会うことが出来たという意味では、スウェーデンに留学して良かったです。

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はじめての海外旅行先、ハンブルグ

 

初めての海外旅行先がドイツハンブルグなんて人、日本に35人ぐらいしかいなさそう(笑)

 

では、また。