むたろぐ

こころ荒れ狂った休職中20代OLのはなし*表示崩れはいつかなおす。きっと。

スウェーデン留学のリアルな感想を述べる

ウプサラ 市立図書館 留学

今回は、前回の続きとしてスウェーデン留学の感想を正直にお伝えしたいと思います。

 

後記:

スウェーデンが~」「スウェーデン人が~」「スウェーデンの大学は~」と言っていますが、あくまでも私の経験に基づいたお話であることをご理解ください。あと意外と内容がしょうもないことばかりで自分でもびっくりです。(笑)

 

ちなみに前回の記事はこちら。

lazyladytraveler.hatenablog.com

 

本題の前に一言述べておきたい

私も留学先を選ぶ際に、いろいろな留学経験者の方のブログを拝見していました。

そこに書かれているのは、

 

・現地の友達と日本食パーティー

・授業大変だけど充実。

・クラブでパーリナイ!!

・日本と違って○○はこんなところが良いんですよ(どや)・・・云々。

 

確かに、そういった体験や感情は私も例外なく経験することが出来ました。

 

でも実際には、ほとんどブログには書かれていなかったの部分に苦しめられたこともまた確かでした。

 

留学は楽しまなくてはいけない。

留学は充実していなければならない。

留学したら白人に囲まれて肩を組んだ写真をSNSに乗せなければいけない。

 

留学中の者には、気づかぬうちにこのような呪縛がかけられているのです。しかも自分が選択した国、留学という時間を否定し、しかもそれを公に発信するのは案外容易いことではありません。

 

ちなみに「留学」をググってみるとこんな感じ。

うん、これなんですよ。日本人にとっての留学のイメージは。広大な芝生で友達と写真撮らなきゃいけないんですよ。

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「留学」のイメージ

 

なお、英語で"Study Abroad"をググるとこう。こちらの方が、「学び」とか「一人で世界と向き合う」といった要素が強い感じがします。

(もちろん、SEO対策やなんやらで表示されるコンテンツに偏りはあるかもしれませんが。)

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”Study Abroad”のイメージ

私も留学中にブログを書いていたら、きっと留学の良い面ばかりを記事にしていた気がします。

 

帰国から少し時間をおいた今だからこそ、少しでもリアルな感想をお伝えし、今後留学や移住を考える人のお役に立てればと思います。

 

※同じ国で同じような生活をしても、全く違う感じ方をする人もいますので、

あくまでもご参考まで。

 

スウェーデン留学は私に合わなかった

結論から申し上げますと、、、

えー、、、まあ、、、スウェーデン留学はちょっと選択ミスだったかなと思っております。

 

ということで、その理由をだらだらと述べたいと思います。

1、授業に満足できなかった

 まずスウェーデン留学で驚いたのは、授業の少なさです。

 

 ウプサラ大学では、通常、半年間で30単位を取ることになっていました。1講座7.5単位がベースになっており、授業の頻度や負荷によって、1講座15単位だったり30単位だったりするといったシステムです。1講座30単位の場合は、半年間で一つだけ授業をとるということになりますが、15単位の講座で半期(約2.5か月)で完結するパターンもありました。

 

 半年間で7.5単位の授業だと、講義が1 or 2週に一回ぐらいの頻度であります。私の場合、半期完結型の授業も取ったりしたので、規定通り30単位分の講座に申し込んだのに、月に2回しか授業がない月もありました(笑) 

ちなみに、ハイパーマックス忙しくてこれぐらいのスケジュールです。

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スウェーデン留学生の一週間!!

 また次回書きますが、色々課外活動にも顔を出しましたし、人並みに友達と遊んだりしたものの、結局24時間のうち3時間ぐらいしかつぶすことが出来ないので、残りの時間は大変暇になってしまいます。

 課題の量もそんなに多くないですし、そもそも授業が2週間に一回だったりするので、かなり時間的には余裕がありました。

 

 おかげ様で英語を勉強したり、自分と向き合ったり(笑)する時間は十二分にありました。でも、語学ではなく「学問」を学びたいという思いだけで留学した私にとっては、決して満足できる環境ではなかったというのが現実です。もっと課題に追われ、打ちのめされ、苦しみたかったのです。この点ではアメリカやイギリスに行ければよかったのかなぁと幾度となく後悔しましたね。ドMなのでね。

 

  それから、授業の質もイマイチだったように思います。

 

  ただ、前提としてまずお伝えしておかなければならないのは、私の英語力、ディスカッション能力の低さ故、そこまで授業についていけていたわけではないということです。(単位は落としていません。)

 

 本来文句を言う立場にはないのですが、今後留学を検討されている英語力堪能な方のためにあえて書いておきたいと思います。

 

 勿論、授業によって全くレベルや内容、形態は異なると思いますが、私が受けたいくつかの授業については、正直「高校生向けのオープンキャンパスレベル」でした。

 

 何か特定の論点について議論をするわけではなく、「In my country, ~~~~」と言い合うだけの授業が少なくありませんでした。個人的には興味深くて良かったのですが、国内トップレベルの大学が留学生にこのレベルの授業を提供していて良いのか??と少し心配になりました。英語が元々出来る東アジア圏からの留学生たちは、もういよいよ何を学びに来たのか・・・といった感じで、とても気の毒でした・・・。

 

"To think freely is great, but to think rightly is greater"

 

が校訓?のようですが、前者を尊重しすぎだと思いました。教授も何かとこの前半を取り上げて、何でも言って良いよ~という具合。自由に発言させるなら、その分教員には議論をコントロールする責任が伴うはずですが、本当に自由に発言させているだけという印象の授業もありましたね。

 

 個人的には、日本での授業のほうが、何かしらスキルや知識が身につく感覚を実感出来たり、議論や分析を通して物事の本質に迫る面白さを感じることが出来たりしたように思います。それはもちろん、言語という壁がないからこそできることではありますが。

 

 というか、よく見たら私が散々見ていたはずの世界大学ランキングの指標に「授業の質」なんて入っていないんですよね。それよりも論文数とかinternational studentsの数で評価されているので。これは私が重要な視点を欠かしていたことによる選択ミスだったなと猛反省いたしました。

 

2、退屈と好きになれないスローライフ

 エンタメがない。 

 これが、共にスウェーデン生活を苦しんだ友人と出した、スウェーデンが好きになれない最大の理由の結論です。

 

 スウェーデンにはカラオケボックスもラウ〇ンもありません。まあラ〇ワンは無くてもいいですが、カラオケがないのは私にとって生死にかかわる問題でした。12時間カラオケや、オケオールの常習犯だったので、これが自分の精神にどんな悪影響を及ぼすかがよーくわかりました(笑)

※ちなみにスウェーデンにもKaraokeはありますが、不特定多数の前で歌わされる制度です。カラオケボックスも、どうやらストックホルムには一か所ある模様ですが。

 

 それから、スウェーデンにはディズニーもUSJもありません。強いて言えば、遊園地はストックホルムに一つありましたが。日本はたとえ地方であっても、なんとか観光地化しようと色々提供しているのですが、スウェーデンの地方は、エンターテイメントを提供することをもう諦めてるんだろうなという印象でした。

 

 そして仮に、たとえ場所がなかったとしても、新しいお店が出来てめちゃくちゃ流行るとかそういうイベントがあるじゃないですか。スウェーデンにはそれもありません。

 

 とにかく世の中の流れも含めて、色々な物事のスピードが遅いように感じました。

 たぶんスウェーデンでは「刺激」は求められていないのです。それよりも、せかせかしない「精神的安定」「平凡な日々」のほうが大事なんですよね。

 

 なお、学生の楽しみは、昼間にカフェでケーキを食べることと、深夜までクラブで踊るかパブに行くことぐらい。そういったことに関心があれば楽しかったのだと思いますが、残念ながらクラブで騒ぐキャラでもないしお酒も飲めませんでしたので関係ありません。

 

 日本では分刻みでスケジュールを入れたいタイプだったので、スウェーデン生活は突然何もない草原に投げ込まれた気分でした。部屋にこもっている時間があまりに長く、「何のためにここまで来たんだろう」と、思い悩みすぎて禿げそうでした・・・

 

 そういえば、以前テレビが珍しく、北欧のリアルをしっかりカットせずお伝えしてくれていたので、写真をのせておきます。アナザースカイで、ノルウェーに留学していた古市憲寿さんが出演されていた回です。神回でした。

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暇なんです

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その通り

 

4、物価の高さがストレスになる

 スウェーデンの物価が高いことも、自分が根っからのケチであることも、重々承知の上で留学先を選びました。でも、実際に生活してみると、物価の高さがじわじわと私の心を侵食していることに気が付きました。

 

 スウェーデンには、スーパーの安い弁当も無ければ丸〇製麺もスシ〇ーもありません。気軽にご飯を食べられる場所もあまりないので毎日自炊(ほぼパスタ)でしたが、それでも食費で月2万円ぐらいはかかります。

 

 なお、田舎町(※スウェーデン的には大都会)の駅から徒歩40分ほどかかる場所にある、キッチン共用の学生寮は月6万円ほど。

 

 田舎でキレイな空気を吸って生きているだけで、かなりのコストです。

 (スウェーデンの空気もしかして有料説)

 

トータルでいうと、大体月12万円ぐらいは使っていたと思います。その額自体は百歩譲って問題ないのですが、日本で同じレベル感の生活をしたらせいぜい7万円ぐらいで収まるQOLであったということが大問題なのです。

 

高いと感じるかどうかは、得ている価値に対して払う額が妥当かどうかで決まるので。

何を買うにしても、日本だったら○○円なんだよな~と考えてしまうんですよね。

 

特にやることもないので、本来お金を使ってストレス発散したいのですが、コスパを考えて何も買えない→余計にストレスがたまるという負の連鎖にはまってしまいました。はぁ。

 

結局は相性の問題

 色々書いてしまいましたが、決してスウェーデンを否定しているわけではありません。同じような授業を受け、同じような生活をしていながら、「スウェーデン最高!、日本になんか帰りたくない!」というタイプの人もたくさんいました。たぶんそういう人のほうが多かったと思います。

 

 そして、上記の様に感じたのは、私が、かなり環境のせいにしていたこと、そして目の前に与えられたものを素直に楽しむことが出来なかったが故でもあります。大分序盤から生気が失われていたというのもありますが、それにしても、もう少し自分で何かできることはあった気がします。

 

ただ、確実に言えるのは、暇が嫌いでドケチな自分にスウェーデンは合わなかった

 

日本の喧騒で消耗している方、スローライフに憧れる方にとっては、きっと理想的な生活が送れますので、スウェーデンはおススメです。よろしくご検討ください。

 

最後に、スウェーデン人の友人が言っていた言葉がとても印象に残っているので書いておきたいと思います。

 

Nothing happens in Sweden.

 

ほんまそれな。