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日本人にとっては馴染みのない、ボスニア・ヘルツェゴビナ。
ボスニア紛争の印象が強く、まだまだ危険な国だというイメージを持たれる方も多いかもしれません。
海外旅行で友達に「ボスニア行こう!」といっても、9割5分の人は「は?何あるの?」「どこそれ」と返すことでしょう。(笑)
ということで、10か月のスウェーデン留学を終え帰国する直前、
日本からは絶対に行かないであろう国、ボスニア・ヘルツェゴビナでひとり旅をしてきました。
1.ヨーロッパに飽きた話(前置き兼主題)
ヨーロッパと言えば、パリやロンドンなどのおしゃれで発展した都市。
私も例にもれずイギリス、ドイツ、スペイン、フィンランド・・・と典型的なヨーロッパ9か国を旅しました。
しかし極東の国から来た私は、
どこも同じようなもんだわ・・・・
と思ってしまったわけです。
おしゃれな大通りに並ぶH&M、ZARA、MANGO、Desigualといったファッションチェーンに入っては、用はなかったと店を後にし、マクドナルドやスターバックスといった馴染みのある飲食店を見ては安心する。
コンビニレベルの規模のお店に”Super Market”と書かれているのを見ては、スーパーマーケットの定義を考え直す。
おしゃれなカフェの外には冷たそうなテーブルと椅子が置かれ、そこで現地の人々が穏やかな日々を送っているのを見て、羨ましくも退屈そうだなと感じる。
地下鉄に乗ると、いつもと変わらぬ日々を送るサラリーマンやキッズたち、おばあちゃんを前に、自分が日常から離れて「旅人」をしていることを再確認させられ、銃を持った警察が巡回しているのを見ては、ここは安全安心の日本とは違うのだと異国に来たことを自覚する。
憧れであったキラキラとしたヨーロッパも数日すれば見飽きてしまうもので、どこに行っても同じような感覚しか味わえないことに、いつのまにか不満をいだいていました。
※もちろん国によって違うところも沢山ありますが、私にとっては誤差でした。
もうヨーロッパになんか来ないんだと思いつつ、海外10か国目に私が選んだのがボスニア・ヘルツェゴビナ。今でも、良かった国はどこ?と聞かれると必ず名前を挙げるほど印象的な国です。
ということで少しだけご紹介します。
2.隠れた観光地、モスタル
魔女の宅〇便の舞台で知られるクロアチアのドゥブロブニクからバスで3時間の場所に位置するモスタル。
モスタルの一番の観光スポットは、こちらの橋です。
なんとこちら、世界遺産とのこと。
内戦の際に一度破壊され、2004年に再建された今のこの橋とモスタルの旧市街は、平和や、多様な文化的・民族的・宗教的なコミュニティ共存の象徴とされているそうです。
まあ、旅人の私からするとただの橋。
モスタルの中心地はこんな感じ。
後にも先にも、海外旅行の行先としては一番の田舎町だったと思います。
こちらはショッピングセンター。
「ショッピングセンター」の定義が揺らぎます。
あまり買ってる人もいなかったですが、こんな感じのお土産屋が並んでいました。
私はなぜか赤い魔法のランプ的な置物を買いました。
2000円以上しました。
高。(値札通りだった気がするので、ぼったくられたわけではないはず)
モスク感のある建物が、今ヨーロッパにいるのだという感覚を忘れさせてくれます。
この建物が何だったかは記憶にございません。申し訳ありません。
道端(橋の手前だった気が)には、「1993年を忘れるな」というメッセージがありました。
その辺にあった岩にチョークで書いたかのようなクオリティですが、
案外きれいに作られた慰霊碑より、こういうものの方が心にきますね・・・
3.戦争のあとが残る首都、サラエボ
首都サラエボはさぞかし賑やかでそれなりに栄えていることだろうと思いましたが、
決してそんなことはありませんでした。
こちらは、サラエボ市内に入って長距離バスから見えた景色。
ここで内戦が行われていたのだということをまざまざと突き付けられました。
建物がこの状態でも、普通に人が住んでいることに驚きです。確かに住めるけど・・・
一応首都っぽい建物はありました。
これは何だったんでしょうか。モード学園?
路面電車がある分、都会なのだな~と感じましたが、
この電車は発展途上国感すごいですね。
これが、ボスニアの渋谷です!!!!!
お土産がエキゾチック。
これでコーヒーを嗜むなどしてみたかったです。コーヒー飲めませんが。
普通にイギリス感も出してくるんですね。
すっかり忘れていましたが、こちらがサラエボで一番有名な観光地です。
世界史でなんとなく聞いたことがある「サラエボ事件」の事件現場ですね。
ここでオーストリア皇太子夫妻が暗殺されなければ、第一次世界大戦など起きなかったかもしれないわけです。
似たような橋が並んでいますが、ここだけやたらと人がいるので、ガイドブックもグーグルマップも無くてもたどりつけます。
4.ボスニアの何が良かったのか
4.1飯がうまい。
なぜ私がいつもボスニアを押しているかというと、モスタルで食べたチェバプチツィが死ぬほどおいしかったからです。
もちもちとした厚い生地に隠れた短い棒状のお肉。パンに肉の塊を挟んでいるので、まずいわけがありません。
ケバブに限りなく近いですが、それより10倍ぐらい美味しいです。これを食べられるお店を日本で探しているので、どなたか見つけたら教えてください。
調べてみると、ボスニアの食の評判は結構高いみたいです。日本人の舌にも合うものが多いようなので、みなさんも是非グルメを満喫してきてください。
ちなみにこちらのお店でいただきました。
モスタルの橋を越えてすぐの場所にあります。観光地値段で普通に1000円ぐらいは取られますが、満足できること間違いなしです。
Fountain Shelter
4.2.ネット環境がほぼない
街中でネットが使えないので、「旅してる感」を存分に味わうことが出来ます。
一人旅をするときはス〇バやマ〇クの(壁に張り付いたり、たまに店に入ったりして)ネットを拾うというのが私のポリシーですが、ボスニアではそれすら許されませんでした。
*通らなかった道にマックはあったようです。
他の都市のようにそこら中にWifiが通ったカフェがあるわけではないので、旅のお供はグーグルマップの現在地情報のみということになります。
ネットがあると、すぐに口コミや値段を調べて入るお店、行く場所を決めてしまいがちですが、ボスニアでは自分の5感だけを頼りに旅が出来たのが良かったですね。
4.3宿が激安
いつも通りゲストハウスに泊まったわけですが、
なんと一泊朝食付きで、約900円でした。
ヨーロッパで1000円以下でベッド一個借りられるのは超お得です。
ちなみに、無料でついてくる朝食はこちら(笑)
朝起きるとテーブルに食事が置いてありました。ゲストハウスで朝食を作ってもらえるのは珍しいですね。
なお、ゲストハウスの家主(おばさん)がなぜかチェックアウトの時間にいなくなり、
このテーブルに現金を置いて宿をあとにしました。
突っ込みどころは多々ありましたが、これぞ900円クオリティ(笑)という感じでした。
宿泊先はこちら↓
長距離バスが止まるところのすぐ近くにあるので、荷物の多い方でも安心です。
ということで、ヨーロッパ飽きたな~高いな~と思っている方、
是非ボスニアを訪れてみてください。
では。